今まで解けない問題は無かった。
どんな教科だって同じだ。
問題があるということは答えがあるということで。
それは必ずどこかにあった。
しかし。
最近見つけられないものがひとつある。
「こんにちは月くん」
コイツだ。
僕と張り合おうという唯一の人物、L。
悔しいことに接するようになって更にわからないようになってきている。
「最近貴方のことを考えると眠れないんですよ」
こんなにあからさまに僕をキラと疑っていると口に出すなんてムカつく奴だ。
「竜崎は事件のことを考え過ぎなんだよ。そこまでキラと僕を結び付けるなんて酷いじゃないか」
「……私は貴方に好意を寄せています」
見え透いた演技だな、L!
友情ごっこが聞いて呆れる。
「僕もLとしての君は尊敬しているよ」
そっちがその気ならとあからさまに作り笑顔で笑ってやる。
「貴方を私だけの物にしたいです」
「大量殺人犯のキラで心理解剖か?僕がキラだとしてもそれは嫌だな」
Lが突然黙り込む。
何だ、何かいけなかったのか?
「……月くん」
「何だ竜崎?」
「鈍感だと言われたことありませんか?」
鋭いと言われたことは何度かあったが鈍いなんて言われたことは無い。
意味がわかなかったが、一応素直に答えてみる。
「無いよ」
「そうですか…」
何で溜め息を吐いて、目を伏せるんだ。
まさか、さっきの会話の中で他に意味を含んでいたということか…!
クソ!またやられた……!!!
−END−
そんな貴方も可愛いんですけどね。
2004.10.21
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