色で言うなら?

じゃあ花。
調味料とか。おいなんだそれ。


動物に例えるなら。一護は…



「ライオン?」
翠の目を何度も瞬きさせ、薄い色の男は問うた。
「そ。似てっかな」
学校での他愛無い会話を思い出して、オレンジの少年は身体を畳の上で泳がせながらうーんと唸った。
もっと、こう犬とか定番のものが来ると思ってたんだと一人呟く。
「そうっスねぇ、確かに」
その鮮やかな髪と、大切なものを一人で護ろうとしている辺りが思わせるところもある。
強く生きたい、と思う彼の意思も出ているようで、間違っている見解とは思えない。
「ま・アタシからすれば」
薄い色の瞳が濃く光った気がして、視線を離せない。
伸びてきた大きな手をオレンジのライオンは甘んじて受けて。



「ライオンも猫みたいなものですが」



優しい顔をした魔物はそうして百獣の王さえにも歯を立てた。















   −終−






掛かってきなよ、食べられてもいいのなら。



2005.06.20